音楽教室の収入だけで生活が出来るの?

これは実に切実な問題ですね?
以前、男の先生が、私に音楽だけで生活をしていくのは無理ですよね? !
と語りかけてきました。
私はこの50年、音楽だけで、生活を支えてきた訳ですが…それをなぜ私に聞くのだろう??

ドイツ語にはüberhauptというすこぶる便利な単語があります。日本語で置き換えると、おしなべて、といったような意味になるでしょうか?
überhaupt…という意味では、音楽だけで生活することはさほど難しいことではありません。
Yahoo!のブログの中でも、多くの人が書いているように、音大生の生活感、就職感が一般の人達とかけ離れてるせいなのです。
私にとっては、音楽を生業の糧にするのはそんなに難しいことではありません。 (私の場合の例は、特殊かもしれないのでここでお話しするのはやめておきます。興味のある方はホームページの方で参考にしてください。

音楽大学在学時代、受験生達と一緒に・・・
(今はこの子達も、60をとうに過ぎたおばあちゃんなのよね。 ひぇ~~っ!!)

男の先生の、 「音楽だけで生活をしていくのは…云々 」というのは、一般的な通念かもしれません。
確かに、男性が子どもを指導するのは、社会的には難しいかもしれません。
私が音楽大学時代に、最初に指導した女の子達は、皆、受験生でした。
受験生は音大進学という目標が定まっているので、教育のような「心の指導」は必要ありませんし、親に対しての意識の教育、所謂、レクチャーも一切必要ありません。
専門的な音楽の指導だけで良いので、子ども達を指導よりも、数倍、指導自体は楽です。
それに、私達男性の場合には、子供を指導しようとする事は、女性に比べて不利です。
子どもたちを集めて指導しようとすると、世間一般では「男の先生は… 」という社会通念が働きますので、指導するのは…というよりも、生徒を集めること自体が難しいです。
その理由は、塾等と違って、音楽の指導の場合には、どうしてもマンツーマンになってしまうからです。
私の場合は、そういった資源通念の問題よりも、受験生の指導の場合には、複数の生徒を同時に指導した方が.競争意識とか時間に対する金額の割合も効率が良いので、グループレッスンをしていました。音楽教室を立ち上げてからも.中学生や高校生のinstructorの予備軍の生徒達に、他の生徒達の聴講させていました。お互いのレッスンを聴講するのはとても良いことだからです。

でも.私がレッスンをするのは、ある程度、意識の育ってきた生徒です。勿論、音大進学を望んでいる子供達では無いのですが… 、それでも音楽に対する意識は普通のことは違います。そういった生徒ならば、男性の私が指導することでも、何ら問題はありません。

ということで通常は男の先生は、どうしても大人の人たちや、一般大学の進学を希望する男の子たちを指導する機会しかありません。
時々 、こ極々稀に、 9若い母親達や、小中学校の子供たちに強烈に人気のある若い男の先生をお見受けすることがあります。それは、特殊な特別な才能と思っています。例外中の例外の人です。

今までの話は男性の話ですが、女性が子供を指導するのは、楽です。

このQ&Aのページで、他のページにも書いてあるように、生活ができるか否かというのは、収入の金額の問題です。
当たり前のことだと思われるかもしれませんが、それはそうではないのです。東京ででも、 10万を超すぐらいの金額で、問題なく楽に生活してる女性もいれば、月50万でも、納得のいかない女性もいます。
それともう1つの問題は、収入と実働時間の兼ね合いです。
音大生は、所得と言うものを、月収と勘違いします。
音楽教室の収入は、ほとんどの教室が歩合制をとっているので、単位時間に計算し直さなければなりません。そこで初めて、月給の給与所得と、歩合の収入の正しい比較ができます。

生徒を何人教えるかで、収入は上がるし、生徒の技術が向上すれば、単位時間の歩合は当然上がります。
生徒を何人教えるかは、その先生の都合でしょう??

指導する先生が生徒を集めなくても、教室側が生徒を集めてきて先生にまわしてくれると言うすこぶる先生にとって都合の良い教室があります。
私たちの教室では、教室の宣伝はほとんどやっていませんので、生徒は口込みの父兄の紹介による生徒になります。基本的に、教室側からは、 4 、 5人の生徒しか紹介しません。
その理由は、生徒を増やせない先生のほとんどが、2年、 3年の間に、 20名以上の生徒を紹介しても、結局は、その4名の生徒から、生徒数が増える事は無いからです。
同じ時期に、同じ人数を紹介した別の先生は、 2年間で、その4名の生徒から20名を起こす生徒に増えました。
その違いは、増やせなかった先生たちは、自分の指導に自信があったので、自分流の指導をしたからです。
生徒を増やした先生は、自分の指導に自信がなかったので、徹底的に芦塚先生の真似をして、周りの先生たちに「芦塚先生のコピーみたい! 」と嫌味をいわれるようにレッスンをしていました。
しかし、3 、 4年経って、その先生に自信がつくに従って、完全な芦塚先生のコピーから、独自のレッスンスタイルに変わってきました。
その時点で、嫌味を言っていた先生たちが、 「最初はコピーでもいいんだ? !それでもうまくいくんだ! 」と気がついたのですが、残念ながら、教室で生徒を増やすのは不可能になってしまいました。

ハウツーさえしっかりしていれば、 「ビラ配り」等で生徒を集めていくことも簡単です。無制限に配る必要はないので、目標の生徒数が確保できれば、 「ビラ配り」はそれで終了です。ハウツーを学んでビラ配りをすれば、最悪の場合でも、 10枚配ったなかで、 1人は入会します。 100枚配れば10人、 200枚配れば20人で目標達成です。
「ビラ配り」で、入会すれば、入会金はビラ配った人に貰えます。基本的に問題がなければ、そのままその入会した生徒は、ビラ配りをした先生の生徒になります。
教室で、事務の作業を手伝ったり、発表会に子供が出演すると、当然backpayがあります。弦の子たちの伴奏には、伴奏料を伴う生徒の場合とがあり、当然backpayをされるケースがあります。
つまり、指導料は基本給と考えてもよく、上乗せすることが可能なのです。


結論的に言うと、指導料が50万位を希望する人は、どこかそういった音楽教室に行ってもらうとして、普通のペースで普通に働くだけで、十分に音楽の指導だけで生活して行く事は難しくはありません。

面接をした人たちも、一般の音大生たちも、どこか考え方が違うのですよね?

それならば、男性には気の毒だけど、女子はお金持ちを見つけてさっさと結婚して、余暇に音楽でもすれば良いのですよ。
そういったイメージならば、私たちは面接をする必要も、こういったアドバイスの論文を書く必要もないのでね? ?