(当然かもしれませんが、以前ドイツで発売されていたジャケットのままの絵です。)

私が未だドイツで留学中に手に入れたレコードだったのですが、帰国時に紛失(別の人が持って行ってしまった)ので、長年CDに焼き直しされるのを待っていたのですが、中々、再販されずに、困っていました。
その、長年待っていたレコードがついにCDに焼き直され、再販されました。
ハンス・マルティン・リンデという人のリコーダーの演奏です。
何枚か一緒に出たらしいのですが、まずお勧めは「ブロックフレーテの魅力:涙のパヴァーヌ」というCDです。
アマゾンで何気なくマルティン・リンデで検索したら出てきました。

レヴィユーにどなたかが「25年待った。」とメッセージを書いてありましたが、私がこのレコードを最初に聞かせてもらったのは、ドイツ留学中の事で、それ以来このレコードを探していたので、もう34〜5年も前のことになります。
私個人的にはブリュッヒェンやペトリなどの有名なリコーダー奏者よりも全ての面でリンデの方を高く評価していますが、残念ながら日本ではあまり知られていません。
むしろリコーダー教本の著者としての方が有名かもしれません。
しかし、マルチン リンデのリコーダーのテクニックはもとより、それにも増して即興演奏の技術、recorderの音の透明さは目を見張るものがあります。

特筆すべきはヘンデルのリコーダー・ソナタのイ短調の曲ですが、通奏低音のガンバとチェンバロを従えて、古式豊かに演奏しているCDでは、Handelの豊かで典雅な演奏で、とても、素晴らしいものがありますが、それよりも、何よりも私のお奨めは、リンデが、同じHandelの曲を、リュート(Laute)一本の伴奏と一緒にsession(伴奏というよりは、実にsessionと言いたくなる演奏ですが)しているCDは、即興も演奏自体も少し悪乗りしているのかな?というぐらいの演奏ですが、逆にバロック時代の即興の妙技、演奏の素朴さを感じることが出来て、とても素晴らしいと思います。

同じ演奏家が同じ曲をこれほど違えて演奏出来るということを知ることは我々バロック音楽を専門に演奏する者にとっても、とても良い即興演奏の模範となります。

参考までに:
Musik fur Blockflote deutsche harmonia mundi BMG BVCD-38025〜6
・・で、嬉しい事に、レコードでは2枚に分かれていた、その二つの演奏がセットに収まっている事です。

http://www.youtube.com/watch?v=ZxGVwzmdAzc

参考までに、You Tubeにupされていた、Cembaloとviola da gambaの伴奏によるHandelのa mollのsonateです。
やはり、断トツに上手い!!











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ハンス マルチン リンデ