Ferdinand David

ほらほら、これが10分の1のチェロですよ。ちっ、ちっ、ちっさい!!

左の写真は牧野先生のbaroquecelloの演奏風景です。
チェロの足(エンド・ピン)がありませんが、チェロに足がついたのは、そんなに昔の事ではありません。本当は19世紀の後半までは、チェロは足がありませんでした。足が付くと楽器を持つのが楽になって良いのですが、反面音の響きは悪くなってしまいます。どちらの方がチェロの演奏にとっては良いのか・・?それなりに功罪があるのですが、話が込み入ってくるのでまたの機会にしましょう。


Heinrich Ignaz Franz Biberのロザリオのソナタ 第13番

http://www.youtube.com/watch?v=5j-bycdcHPU
biber Rosarysonate Nr.13 (scordatura e cis e a)
baroqueviolin 斉藤純子 basso continuo cello 牧野由起子 Cembalo萩本美紀

Pachelbelのtriosonate B
http://www.youtube.com/watch?v=IWUk0yss86Q

Pachelbel triosonate B

triosonateはbaroque時代には、室内楽のジャンルとしては、一番オオソドックスな演奏形態でした。ですから、いろいろな楽器のために多くの作曲家達がたくさんの曲を残しています。しかし、もう、失われてしまった技術が多く演奏出来る人達(団体)は限られています。baroqueの音楽が広がらない理由には、もう一つ致命的な理由は、音楽を学ぶ音楽家達の持つクラシックに対してのイメージがあります。
以前、教室の先生を雇うために、音楽大学の卒業生を面接をしている時に、私が言いました。「子供達に音楽の楽しさや素晴らしさを伝えて欲しいのです。」それを聞いた彼女は劣化の如く怒って、「音楽は楽しいものではありません。辛く厳しいものなのです。私は音楽を学ぶものに音楽の厳しさを学んで欲しいのです。」

確かに、一芸に秀でることは難しいし、辛く厳しいものかもしれませのです。しかし、それは音楽の素晴らしさ、楽しさを本当に理解して、その音楽を究めようとするときの話なのです。その前提がなくて、音楽の厳しい面だけを言っても埒もない話です。人は本当に好きであれば、辛さを辛さと、厳しさを厳しさと感じることはないのですから。
私は丁重に帰っていただきましたがね。
このお話は勉強でも同じです。競争して成績を上げることよりも、勉強の楽しさを学べば、学問は本当に楽しいものなのです。それが王道かな??

baroqueensembleの演奏です。斉藤先生のbaroqueviolinの演奏で、biberのviolinsonate 
ロザリオのソナタ 第13番 変ロ長調の演奏です。

岡村智子さん小学6年生です。
BachのCembaloconcertoにちょうせんしました。
T楽章だけでも大変長大な曲です。


http://www.youtube.com/watch?v=z0AkVWhtANU

小学6年生の清水千聖さんです。
Sait-SaёnsのAllegro appassionatoを
演奏します。伴奏のピアノの場所が遠いので、
千聖ちゃんと一緒に演奏しているところの
写真はありませんが、伴奏は牧野先生です。


http://www.youtube.com/watch?v=3WAVGbo3bTw

中学1年生の中島碧人君です。Henry purcellのCembaloのためのRondeauですが、古式豊かに
装飾音を入れて演奏します。装飾音(ornament)のRealisation(装飾音と即興を作成し、
書き表しす事)制作者は芦塚先生です。

CembaloはPianoとタッチが違って演奏が大変難しです。指先の速い速度がとても大切で、
遅いと、音が出なかったり、2つの弦の音がバラついたりします。

http://www.youtube.com/watch?v=vWn68s1v-4I

Vivaldiのviolinコンチェルトです。ここまで来るとかなりの難易度の曲になります。
さりげなく弾いているのですが、色々と超絶技巧が・・・・???

但し、これは前回(10月9日)の発表会の時の話です。

Some of you might have noticed that this did not sound usual Kari’s performance.
Due to trouble in string occurred just before the performance, she had to change
the string. The pitch became uncertain, so she adjusted the pitch by finger while
she was playing.
She did not mention this happening and the people around her did not even notice
it but this was indeed a performance “d'execution transcendante” .

http://www.youtube.com/watch?v=QVo80SYjSMQ


Vivaldiのdoppelcelloconcerto(二台のチェロのためのコンチェルト)です。
並びの位置を間違えていたので、芦塚先生が直そうとしましたが、即座には、
ちょっと無理だったので、正面からの写真や全体の写真には、残念ながら、
チェロのソロが写っていません。

http://www.youtube.com/watch?v=xFZx0gPrcnk

八千代は折角、Grand Piano なのに、ピアノを舞台に乗せる事が出来ないので残念です。
でも、色々な場所で弾く事に慣れる事はとてもよいことです。常にベストを出せるように・・・・。

http://www.youtube.com/watch?v=Nxfc75AES14


曲はChopinの幻想即興曲です。でも、この曲の本当の名前は単に即興曲第4番です。
Chopinの友人のフォンタナという人が名前を変更して発表して、この名前が定着してしまいました。
即興曲というよりも、幻想と付くだけでかっこいいよね。




チェロの楽器紹介です。本当は10分の1からのチェロがあって、教室では10ブンの1のcelloの小さな生徒さん
(って、言ったら怒られるよね?!)がlessonを受けています。大きさは大体ヴィオラと同じ大きさです。

http://www.youtube.com/watch?v=0R5v5trcgMs


Mozart Ave verum corpusを八千代の女性コーラス「虹」の方々と一緒に演奏しました。
聞いてください。

お客様からの演奏会のコメントを読ませていただきました。前回の春のコンサート同様に、
とてもあたたかいお褒めの言葉をいただいて、感謝しております。また次回にもお会い出来るように、
芦塚室内合奏団一同、一生懸命頑張って練習しております。   
 演奏者一同 拝








今回の八千代のコンサートの大トリは、Tommaso Vitaliのchaconneです。

この曲は勿論、Vitaliの真作ではなく、ドレスデンの音楽大学のヴァイオリン科の教授であったFerdinand Davidの編曲によるものとなされています。
David(1810年1月20日ハンブルグ、1873年7月19日クロスターズ)はMendelssohnのかの有名なviolinconcertoホ短調の作曲の手伝いと、その初演をやって、世界中に知られるようになります。
たくさんの自分の作品も残しています。
Vitaliのchaconneは、そのDavidの書いた版を底本にして、多くの校訂版があります。
Charlier版、Auer版等々、数え上げればキリがありません。Vitaliのchaconneに関しては、最初のthemaの8小節だけが遺されていて、後の旋律は全くの創作であると、書かれている本の方が、寧ろ一般的なのではないでしょうかね。
下の楽譜はVitaliのoriginalの写譜とされる楽譜の1Pageめのコピーで、Davidも図書館でこの楽譜を参考しにして、arrangeをしたと、一般的には言われています。
ドレスデン州立図書館の所蔵で、当時の(いにしえの昔の)校訂者によると、Tomaso Vitalinoによるパートとされています。この楽譜をVitaliの真筆であるとする人も多いのですが、写本であると主張している人もおおいのです。
この楽譜はviolinのsoloと通奏低音(basso continuo)のcelloのpartだけですが、完全な形で遺されています。
ちなみに、この譜面は、表紙を除いた楽譜の部分のPageだけでも、7Pageもあります。
7Pageも・・・!という意味は、この楽譜は、下の写真のように、通奏低音の数字付きBassとsoloviolinの2段譜なので、1Pageの平均小節数を15小節として、通常通りの3段譜のピアノ伴奏譜に換算したら、15Page超になります。
David版の通常のPiano伴奏版でも14Pageしかないので、originalの譜面は、最初の8小節だけの書き途中で、殆どのPageが書かれていない・・・という主張は、誤りになります。
レコードのジャケットか何かで、その頭の8小節ぐらいしか書かれていない写真を見た事がありますが、出典がよく分かりません。
ドレスデンのchaconneがVitaliの真作かどうかは分かりませんが、いづれにしても、Davidがこの底本を元に現代の版に編曲した事は間違いありませんので、この楽譜が底本になった事自体は変わりません。
それは、originalとDavid版を比較対照しても分かります。
orchestraへのtransposeは、David版を底本としてGuido Guerriniの自由な編曲とされています。


chaconneとは??
chaconneの定義についての説明は、canonやfolia、passacaglia、ground等々、当時よく使用された、変奏曲のthemaについて、別のサイトでも説明しておきましたが、baroque時代の変奏曲と現代の変奏曲の大きな違いを知っておかなければなりません。
古典派の時代から、ロマン派、近、現代の変奏曲は、基本的にmelodieを装飾的に変奏して行く事がおおかったのですが、baroque時代は、作曲者と演奏家が同じである場合が多かったので、数字付きの通奏低音の手法で、その場で即興的に演奏される事が多かったのです。
所謂、baroque時代のconcertoのritornelloの形式も、orchestraのtuttiとbasso continuoを従えたsoloが交互に繰り返される形式ですが、basso continuoの数字付き低音上に、自由な即興を展開して行くという手法がオーソドックスでした。
そのために、安直なSequenz(同じ音型を、位置を変えて繰り返して演奏するという)進行がたようされました。つまり、通奏低音自体が、現代のジャズのコードのセッションと同じように、定められた和音上で即興をする、と言う手法なのです。
つまり、baroque時代の変奏曲のthemaは、melodieではなく、chaconneのように、bassの和音の上に作られる事が多かったのです。

chaconneがいつ頃から演奏されていたのかは、よく分かっていません。
少なくとも1598年の時代には既にもう演奏されていた事は分かっています。当時のguitarの和音の伴奏で、かなり扇情的でエロティックな踊りであり、何度も教会に禁止された事があるそうです。古い時代のchaconne(chacona)のthemaは今日、私達がよく知っているthemaとは少し違って、次のようなthemaです。

chaconneのように、低音にthemaを持つものはla foliaやpassacaglia、ground等もありますが、一般にはbaroque時代が終わると、自然に衰退して行ったと言われていますが、実はBeethovenやBrahms
Rakhmaninov等の近現代の作曲家迄、この形式で作曲をしています。

左は教室で、お馴染みのcanonのthemaです。Pachelbelのcanonでは、このコード進行が、前走の2小節を入れて、28回繰り返されます。(最後の和音を追加しなければならないので、28回+1小節になります。)
このコード進行の事を、映画「ダ・ヴィンチ・コード」になぞらえて、カノン・コードとも呼ばれています。アハッ!逆かな??!!!
このコード進行は、クラシシックの世界だけではなく、ニューミュージックにも、よく使用されているのですよ。よく気をつけて聞いてみると分かります。

遅くなりましたが、やっとYou Tubeにup出来ました。
下のaddressからYou Tubeに移動する事が出来ます。


Vitali chaconne g 
















舞台進行とセッティング

教室の発表会では、セッティングは進行企画を勉強するために、子供達が自分で進行をして、子供では無理なところだけを保護者の方達や業者がします。
八千代は対外出演なので、セッティングは保護者の方達にお願いしました。
日頃、自分の子供の動きが悪いと叱っていたのですが、実際にやってみると、難しいのよね。これが・・。自分でやってみて、改めて子供を見直した!」とおっしゃるお母様もいました。
























MC(master of ceremonies業界用語で司会者の事です。)は本職の、春暉ママにお願いしました。
会場のPA(public addressマイクやアンプ、スピーカー等の音饗装置の事を言う業界用語です。)等の都合上で、セッティング等の予定が変更されるたびに、MCの内容も変更しなければなりませんでしたが、嫌な顔一つ見せないで、臨機応変に対応していただきました。さすがですね〜!本当に、ありがとうございました。
MCのマイクの音量が大きかったという、ご批判を多くの方からいただきましたが、実はホールが多目的ホールのために、音響の設備がなく、Cembaloの音を拾うマイクとMCのマイクが同じソースになっていて、Cembaloの音を拾うとMCの音が大きくなりすぎて、MCに合わせると、Cembaloの音が聞こえなくなるという、状態で、そのために便宜上に決めたpointが思ったよりも音が大きかったと言うことです。でも、進行の途中で音量を調節するのは、1ミリ単位の話で演奏と並行しての調整は不可能でした。
また、小さなお子様の演奏の音を拾うのは、MCのダイナミック・マイクでは無理なので、教室のコンデンサー・マイクを持ってきて、使用しました。コンデンサー・マイクはマイク・スタンドを立てる位置が非常に難しいために、そこまで担当するスタッフが居ないために、幾つかの曲ではうまく音を拾えませんでした。大きい生徒達の演奏では最初からマイクは使用しないので、問題はありませんが、小さなお子様の演奏やbaroqueviolinのPAについては、次回の宿題として考慮中です。



今回は楽器紹介の一環として、みじかに楽器の演奏を見てもらえるように、楽器を演奏したまま、
客席を廻るというパフォーマンスをしました。
ヨーロッパでは、ごく、結構普通に見受けられるパフォーマンスなのですが、日本で、そういった事をするのは
珍しいのかな??特に、クラシックの演奏会ではね・・・・??




美伶ママと萩本先生川島先生には、いつものように、3日前の
突然に歌のお姉さま(??)と、パホーマンスをおねがいしました。
申し訳ありませんでしたが、なかなか好評だったようです。
次回はちゃんとアイディアを練って、是非、もう一度チャレンジしましょう。(・・・って、いつもいってますよね?)。





HaydnのQuartettの有名なセレナーデのviolaのpizzicatozです。


HaydnのSerenadeのviolinのmelodiepartの演奏です。こんなにみじかに演奏を聞く
ことはないよね。